きらめく星と沈黙の月

ゲームが再開した。


だけど……。


精彩を欠いた投球が目立つ。


なかなかアウトがとれず、攻撃に転じることができずにいる。


肩で息をしていただけの碧が、ついに膝に手をついて荒々しく呼吸をしはじめた。


今日は曇りだけど、気温は30℃を超えている。


今にも降りだしそうな重い雲が碧の頭上を漂っている。


5回表が終わらない。


あと1つのアウトが取れない。


気がつけば点差は0。


「碧ーっ!!」


この流れはよくない。


完全に流れが相手に向いている。


「お願い、碧…」


碧が深呼吸をしてリズムを整えている。


大丈夫。


碧なら絶対……。


「あぁっ」


またヒットだ。