碧と栗ちゃんの最強バッテリーが機能している藤北に、不可能はなかった。


他校に圧倒的力の差を見せつけ、順調に駒を進めていく。


【藤北快進撃!!絶対エース星矢碧!】


地元紙がそう見出しを付けて報道してくれたこともあり、藤北の名と碧の名は瞬く間に広まった。


3回戦はゴールド勝ち。


藤北の勢いを止められるチームはなかった。


そして4回戦は降雨での試合だったけど何とか勝利し、ついに準決勝の日が訪れた。


ここまでは予定通りだと陽菜が言っていた。


準決勝進出は固いだろう、とマネも顧問も考えていたそう。


本当の勝負はここからだ。


「…頑張って…碧……」


暑い暑い7月の空の下、碧がマウンドに上がった。