栗ちゃん…。


「碧に言われて、自分のリードも見直してみたから、今日から俺らは無敵だぜ」


栗ちゃんがニカッとはにかみながら碧の肩に腕を回した。


「っしゃ、気合い入れて頑張りますかっ」


「おう!」


危ぶまれたバッテリーの関係性も、壊れずに持ちこたえた。


もう、大丈夫だね…。


ちょっかいを出し合いながら部室に入っていく二人を見届ける私の胸は、未来への希望で満ちていた。


甲子園のマウンドできらめく碧の姿で─。