きらめく星と沈黙の月

扉の向こうにいるのはお母さんじゃなかった。


碧だ。


「……っ」


「桜子…?入っていい?」


柔らかくて優しい声。


私が好きな碧の声だ…。


「…うん……」


─ガチャ…


遠慮がちに扉を開けた音がした。


「あのさ…桜子」


碧に背を向ける形で布団をかぶって話を聞く。


声の位置的に、碧はすぐ近くに座ってる。


ベッドの真横にいる。


「……ちゃんと顔見て話そう。大事な話だから」


「やだ。絶対やだ」


こんなタイミングで泣き顔なんて見られたくない。


「桜子」


咎めるような声に変わった。


「……なによ」


「だから、顔を見て話そって」


…せめて、泣いたことが分からなくなるまでは顔を合わせたくない。