きらめく星と沈黙の月

でも、目の前にはキラキラした目で俺を見る桜子がいる。


「……熱中症に気をつけろよ」


当たり障りのない言葉に逃げた。


結局、いつも腰が引ける。


桜子の失望した顔を見たくなくて、目深にギャップを被せる。


「汗臭いっつったら怒るかんな」


そう言えば桜子も乗っかって“汗くさ”って言ってくるかと思った。


けど、実際に返ってきた言葉は違った。


「ありがと碧!」


純度100%の笑顔で見上げられ、言葉に詰まる。


さっきまでの沈んだ顔は消え、キラキラした顔で俺を見ている。


そのギャップで何かがやられたのか、鼓動が速くなった気がした。


「なに?」


上目遣いで首をかしげられると、いくら幼なじみでも可愛く見える。