…やっぱり俺のことが嫌なんだろうか。


「…分かってるって」


あの日と同じ練習着姿だから?


桜子は今でもあの日のことを引きずってるんだ。


感情を剥き出しにして、桜子を追い詰めたあの日のことを。


もう高校生になったから、って高をくくって桜子をマネにしようとしたり、試合に誘ったりして、何やってたんだろう。


俺がやってたことは結局自己満。


桜子の気持ちを無視して、自分の要望を叶えようとした自分勝手な行動。


定期戦の日、桜子はどんな思いで俺を見てたんだろう。


どんな思いで球場を去ったんだろう。


「…マネは俺らの宝だから」


桜子は俺の宝なんだ。


短い間だったけど、一生懸命部員をサポートしてくれた。


しんどいはずなのに、笑顔を絶やさなかった。