きらめく星と沈黙の月


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「こんな微妙な時間によくステーキなんか食べれるね」


目の前でお肉がジューっと焼かれている。


盛り合わせのグリーンピースだけ器用に端に分けてるし…。


中性的な顔立ちのわりに、しっかり男の子なんだよね。


「まだまだ育ち盛りだからな。桜子こそ、パフェだけでよく足りるな」


「夕飯食べれなくなったらお母さんが怒るからね」


「優子(ゆうこ)さん厳しいもんなー」


「碧ん家が緩すぎるだけだって」


なんてくだらない会話をしながら、小一時間くらいは過ごしたろうか。


碧の視線が真向かいの用品店に釘付けになっていることに気づいた。


「行ってこれば?私は先に帰ってるから」


「冷たい女だな」


「気を遣ってるつもりなんだけど」