きらめく星と沈黙の月

スポーツ推薦で上手い選手を集めている私立高校とは違い、公立高校である藤北は学年によって強さにバラつきがある。


サッカー部も同じだけどさ、とオギは付け加えた。


「まっ、あの鬼顧問がいる限り、勝利は固いかもな」


オギはそう笑って部室棟の中へ駆け込んでいった。


碧と二人で帰るつもりだった帰り道が一人だとやけに寂しい。


門を出てトボトボ歩いていると、突然ボンッと肩を叩かれた。


「ビックリしたぁ。なんだ碧か」


「なんで先に帰んだよ。せっかくオフになったってのに」


ムスッとした顔で私の隣を歩き始める碧。


「そんなに怒んないでよ。碧が心美たちと長々話してるのが悪いんじゃん」