『碧くん、もういいよ…。きっとあたしにも悪いところがあったから…。ごめんね、桜。桜が嫌だなと思ったところ、教えて…?あたし、直すから。あたしは…ずっとずっと桜と親友でいたいよ…っ』


親友だって思ったことなんて無いくせに。


最初から碧目的で私に近づいたくせに。


そう思っていても、もう打つ手がないんだ。


瑠璃のシナリオに抵抗する術はない。 


ただ、操り人形になるしかないんだ。


『…ごめん、瑠璃。私が悪かった』


『じゃあ仲直りしてくれるの…?』


瞳をウルウルさせてこっちを見てくる瑠璃。


頷く以外に選択肢は用意されていなかった。


『ホント…!?よかったぁ…っ。ありがとね、桜…っ。大好き!』


瑠璃が、ぎゅっと飛びついてきて、こう囁いた。


“これでわかった?”


と。