きらめく星と沈黙の月

可愛いからってちやほやされてきた人生が透けて見える。


こんな女に負けてたまるか。


大人しくしてればいいものを、そんな風に考えてしまった中学生の私は、瑠璃と本格的に対立していくことになる。


瑠璃の狡猾なところは、皆の前では絶対にボロを出さないところ。


私の馬鹿なところは、皆のマドンナである瑠璃を堂々と非難してしまったところ。


我慢の限界に達し、瑠璃が私にした嫌がらせの数々を皆の前で公開した事があった。


『私の椅子に画ビョウを貼り付けたのも瑠璃。給食に虫を混ぜたのも瑠璃。体育の時足を引っ掛けて転ばせたのも瑠璃。そうでしょ?とぼけてもムダだから』


碧がいないタイミングを見計らって、教室で瑠璃を問い詰めた。


碧がいれば絶対に本性を見せないと思ったから。


でも甘かった。


『なんで…?あたしそんなことしないよ…っ。あたしたち親友だったじゃん…。どうして、自作自演してあたしを貶めようとするの…?』


瑠璃はわざとらしく声を震わせ、クラス中の視線を集めた。