きらめく星と沈黙の月

『あ、いたいた。桜子ー！ちょっとこっち来きて』


険悪なムードの体育館裏に、よりによって碧が現れた。


そして空気を読まず、私の手を掴んで走り出す。


怖くて振り返れなかったけど、きっと憎しみのこもった目でこちらを睨んでいたに違いない。


その日から私への嫌がらせが始まった。


昼休みが終わり、教室に戻った私の目に飛び込んできたのは、牛乳瓶に生けらた花。


花壇から抜いてきたようで、底に土がたまっている。


それが私の机の上に置いてあった。


間違いなく瑠璃の仕業だ。


『瑠璃、ありがとね。こんなに可愛いお花をくれるなんて』


『あたし？あたし、知らないよ？そんなお花』


黙ってやりたい放題されるのは悔しいから、盛大に皮肉ってやったのに、お得意のキョトン顔。