「そういえば、お前の家に挨拶行くの、どうなった?」
「母親に電話したのですが、
明日の14時で大丈夫だそうです。
父親の方も、問題ないみたい」
朝、母親に電話をした。
会わせたい人が居るから、と。
その言葉だけで、母親は何かを察してくれたようで。
まだ、相手については教えてないけど。
うちの母親も篤さんの事を知っているので、
知ったら驚くかもだな。
「とりあえず、お母さんに今日は一度家に帰って来いと言われたので、もう少ししたら私は帰りますね」
きっと、昨日の夜、ミヤコの家に泊まると嘘のLINEした事とか、咎められるのだろうな。
「分かった。
これ食ったら、車で送って行く」
「はい。お願いします」
その篤さんの申し出に、躊躇う事なく頷いた。
結婚するなら、この人に甘えてもいいのかな、って。



