LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~

「今日、仕事終わってから川邊の家行って、お前と結婚する事父親に話して来た」


その言葉に、箸を持つ手に力が入った。



「---反対とかされなかったですか?」


「あ?なんで?」


そう訊いて来る感じ、特に私との結婚を反対とかはされていないのかな?



「だって、篤さんは会長のご子息で…。
政略結婚とか本当にそんな事があるのかは分からないですけど。
私みたいな普通の人間ではなくて、篤さんの結婚相手はそれなりの相手じゃないといけないとか…」


「特に反対はされなかったけどな。
ただ、会社の女に手を出した事で、
ネチネチ一時間くらい文句言われたけど」


そう苦笑している。


なら、別に私でもいいのかな?



「もし、俺がちゃんとした形での川邊の息子なら、お前が言ったような事も有ったかもだな。
どっかのいい所の令嬢が、俺みたいな曰く付きの御曹司と政略結婚とか、ねぇだろ」


「そう…なんですかね…」


それなら、私は篤さんに対して、
身分差がどうとか、その辺りで劣等感を抱かなくていいのかな?


篤さんだけじゃなく、篤さんの家族。


会社の人達…。


なんだろ?この自信がなく、不安な感じ。


篤さんと結婚して篤さんの奥さんになる事に対して、この自信の無さは、
身分の違いなんかじゃなくて。



篤さんに、愛されているという自信の無さだ。