「よく、って言っても、深夜のバラエティーに時々出てる程度なんだけど」


それなら、知らないか。


最近は、そんな遅く迄テレビも観ていない。



「そのケイ、ホストはホストなんだけど。
ホストクラブのオーナーもやってて。
で、そのオーナーであるケイは、1の付く日しかその店に出ないみたいで。
だから、今日、ケイがその店に出てるの」


1の付く日…スーパーのポイント2倍デーみたい。


確かに、今日は1日だな。



「私、ホストクラブは…」


正直、全然興味ない。



「なんかね、今日同じ課の人と話していて。
そのケイってホスト、極道と友達らしいの」



「え、その噂、本当?」


篤さんの噂は、本当にどこまで本当か分からない。


そのケイってカリスマホストと篤さんが友達って、
一体、何を根拠に?



「うんうん。
同じ課の遠藤(えんどう)さんが、
昨日の夜、極道とそのケイが一緒に歩いてる所見たんだって。
一緒に楽しそうに、バーに入って行ったって」



「へぇー、そうなんだ」


そのケイってホストと、篤さんが友達かどうかはまだ分からないけど、
知り合いなのは確かだな。



「だから、極道と同じ会社なのをケイに話したら、
ちょっと特別にサービスしてくれるんじゃないかって。
ケイと仲良くなれたりして」


そう笑うミヤコを見ながら、
私はミヤコみたいに、そのケイってホストと仲良くなりたいとかは思わないけど。


ただ、篤さんの話を何か聞けるかもしれない、と思った。




「ホストクラブ、楽しそうだね」


そう、口にしていた。