私が元々の自分の服に着替え、バスルームから出ると。



「まだ雨降ってるかもだし、車で送ってってやるよ」


篤さんは、再び短パンとTシャツに着替えていて、
その車だと思われる鍵を手にしている。


「いえ。ここ駅から近いし、大丈夫ですよ」


駅迄歩いて電車で帰るのも、それ程面倒でもない。



「うっせぇな。
素直に送られとけ。

それに、なんか食う物買いに行くついでだし」


「じゃあ、お願いします」


そう言うと、ああ、と篤さんは少し笑ってくれて。


やっぱり、私はこの人の笑顔が凄く好きだ。