二月下旬。


出産予定日迄、本当に後少し。


そんな平日の夜。


仕事帰りのミヤコが、私と篤さんの住むマンションに遊びに来てくれていた。


私と篤さんとミヤコの三人で、キムチ鍋を囲む。


「こないだのコンパで仲良くなった男が、やたらLINEして来るから。
今日も朝からそんな感じで面倒だから、ブロックしちゃった」


私達夫婦の前に座るミヤコは、はー、とため息を付いている。


「お前、んな事ばっかりしてると、梢みたいに男達に復讐されんぞ」


そうミヤコに忠告するのは、篤さん。

ミヤコには、以前のあの元彼達に私が誘拐された事件の事も話している。



「あ、それは大丈夫。
私は梢と違って、さっさとヤらせているから」


「なら、大丈夫か」


そう納得している篤さんの言葉に、えー、と思う。


私が元彼に恨まれていたのは、結局はそれなの?と。


いや、性格の良かった千林さんはないだろうけど、結局はそれなのか?