第5会議室で、その話し合いが行われる。


大きな机。


私と横に並ぶ篤さんの前に、近藤龍馬が座る。


此処に来て、すぐに差し出された、ファイリングされたその企画書。


それは、私の企画書を元に近藤龍馬が作成したもので。


それは、あれからこれを作ったの?と驚く程、クオリティが高いもの。


「川邊さんの企画自体はとてもいいものだったのですが。
いや、いいんです。
ただ、川邊さんの企画書に書かれていたコストの面が、少し現実的ではなくて。
これは、簡単にですけど、僕の方でその辺り計算してみました」

今、近藤龍馬の呼ぶ川邊さんは、
篤さんではなくて、私の事。


近藤龍馬が作成した企画書のその辺りに目を落とすと。


私が算出した予算では利益の面を考えて、
提示していた、その商品価格は100円だったけど。

200円ではないと、それは実現出来ないらしい。


「ターゲットが20代の女性だとして。
それならば、200円とは言わず、もう少し高額でもいいのでは?との意見も、うちの課で出ていて。
それならば、材料の質とかももう少し上げて。
その辺り、マーケティングとかとも話し合って決めて行こうと思います」


この話の流れの感じ。


私が出した企画から色々と変更があるけど、
実現されるって事なのかな?