ＬＯＶＥＤＡＮＧＥＲ～元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚～

「俺も、今日はこっちで寝るか」

そう言って、篤さんはこちらを向くと、私を抱き締めるようにして、ベッドに入る。



「でも、一緒に寝るなら、篤さんのベッドの方がよくない？」


篤さんのベッドはダブルだけど、
私のこのベッドはシングルだし。



「どうせ、こうやって引っ付いて寝るなら、どっちでも変わんねぇだろ？」


そう言って、さらに私をギュッと抱き締めて、密着させる。


けど、そうすると出て来たお腹を圧迫するからか、またその手を緩めた。


「俺、男の嫉妬ってすげぇダサいって思ってたんだけどよ。
ほら？海宝とか見てて、異常ってか」


海宝さん。


うん。あの人の嫉妬は怖かった。


結婚パーティーの時の、篤さんがあの人の奥さんの未央さんと話してた時の、あの目とか。


「なのに、俺も同じような感じになって来たのか。
お前と何かある男とそうやって明日会うんだと思うと、イラついて仕方ねぇ」


「そうなんだ」


先程の喧嘩腰な感じではなくて、
そうやって話されると、そうやって篤さんに嫉妬されている事が、嬉しい。



「海宝、嫁の未央のスマホにGPS付けたりとかしてるけど、
俺もいつか、そんな風になっちまうのか」


GPS…。うわぁ、怖いなぁ、って思うけど。


それは、海宝さんのその奥さんに対する執着で。


「私、別にいいよ。
GPS付けてくれても」


「は？お前、マジで言ってんのか？」


どこか呆れたように笑っているけど。


多分、端から見たらそれは異常かもしれないけど。

私は篤さんになら、別に構わない。


「うん。
その代わり、私も篤さんに付けさせて」


「…考えておく」


篤さんは、嫌なんだな。


でも、GPS付いてたら、色々便利かもしれない。


此処は会社から歩いて１５分の場所なので、普段それ程活用しないかもしれないけど。


どこに居るか分かれば、後、どれくらいで帰って来るか大体分かるから、
それに合わせてお風呂のお湯を貯めたり。


ご飯の用意をしたり。