LOVEDANGER~元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚~

それから二時間程してから、だった。


私の部屋のドアが ノックされて、
そのドアはこちらが返事する前に開かれる。


その開いたドアの前に立っているのは篤さんで、
その足元に花子と翼がいる。


「寝てたか?」


そう言って、部屋の電気を勝手に点けられる。


今、私は電気を消してベッドに入っていたけど、眠れるわけなくて。


「もしかして、泣いてんのか?」


篤さんはゆっくりとこちらに来ると、
私のベッドに腰を下ろした。


「だって、篤さんが浮気するとか言うから」


喧嘩中のその言葉が本気かどうかは分からないけど、
もし、篤さんが浮気したら、と想像したら、
涙が止まらない。


「浮気なんか、しねぇから」


そう言って、ベッドで泣いてる私の頭を撫でてくれる。


「俺、好きでもねぇ女と全然出来るから、
お前が心配してるように、俺は浮気するタイプの男なのかもしれねぇけど」


なんで、さらに不安になるような事を、言うの?


「けど。
お前がそうやって泣くと知ったから、
浮気はしない」


「じゃあ、浮気したら殺すから」


再び口にしたその台詞に、篤さんは笑っていて。


「ああ。
約束してやる」


「篤さん」


私は体を起こして、篤さんの背に抱き付いた。


その温かいぬくもりに、安心する。