ＬＯＶＥＤＡＮＧＥＲ～元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚～

なんとなく、話しながら斗希さんと歩いているけど。


何処に行くのだろうか？


Mホテルは、会社から1駅の所にあり、
即ち、篤さんと私の住むマンションからも1駅で。


なんとなく、斗希さんはそのマンションへと向かっているように思う。


Mホテルから歩けない距離ではないけど、まだけっこう遠い。


「あの、私…」


このままもし斗希さんが、私を篤さんとのそのマンションに連れて行くつもりなのだとしたら。


篤さんと喧嘩中の私は、このままあのマンションに帰ってもいいのか…。


けど、こうやって斗希さんに私の事を頼んだって事は、
もう怒ってないのかな？



「あれ、待ちきれなかった？」


その斗希さんの言葉と同時に、向こうから篤さんがこちらに歩いて来るのが分かった。


その私を見る篤さんの目は、とても怒っていて。


ちょっと、怯んでしまう。