幼なじみじゃ足りないよ。



っていうか、好きってそういう意味の好きってことだよね?

幼なじみとしてとかじゃないよね?




めったに向けられることがないその言葉のせいで、上手く理解が出来なくて頭が空っぽになってしまう。


そうこうしている内に律との距離が空いて、自然と顔が正面を向いた。




「っ、」



────瞬間、鼻先が触れるほどの距離に律がいることを知り、またしても固まってしまう。



けど、硬直したのはそのせいだけじゃなくて。




────偶然なのか、故意なのか。


どちらかは分からないけれど。




けど、たしかに触れていた。





────自分の唇と、律の唇が。