幼なじみじゃ足りないよ。



……ちょっと、待って。

今……なんて言った?

好き?

……って、だれが? だれを?




あまりにも驚きすぎて、え?という簡単な言葉さえも口から飛び出さなくて。


とりあえず、律から紡がれたばかりの言葉をもう一度脳内で再生させて確認してみた。




────“衣奈のこと、好きなんだけど”




たしかに、そう言った、よね?


わたしの聞き間違いなんかじゃないよね?





思い出したセリフはたしかにわたしのことを好きって言っているけれど、


律がわたしのこと好きなんて、そんなのありえなさ過ぎて、どうしても聞き間違えにしか思えない。




でも、もしそれが本当なら……


って、考えるだけでパニックに逆戻りしてしまう。



だって────律がわたしのこと好きなんて。

そんなの、パニックにならない方がおかしい。