「律───」 「もう、何なのそれ。計算なの」 「……え?」 「衣奈が“お願い”とか、俺のこと殺す気でしょ」 こ、殺す気!? パニックだったところに、律から飛び出した物騒なセリフ。 そのせいで、言葉の意味なんて頭から吹き飛んでしまう。 「り、りつ、」 声が震える。 まるで自分の声じゃないみたいで。 それが無性に恥ずかしくなって、これ以上律のこと呼べそうにない。 「……あー、もう、こんなつもりじゃなかったのに」