「……嫌」
だから今はこれでこの場を凌ごう。
そう思って反対のことを言ったのに、
「ふーん」
律の反応は思ってたのと全然違った。
「嫌じゃなかったんだ」
「なっ……!?」
嫌って言ったにも関わらず、なぜか真逆に捉えていている律は、わたしを見下ろしながら意地悪く口元を緩めている。
明らかにわたしをからかっていると分かるその笑みに、かぁっと両頬に熱が集まって、今すぐ逃げ出したい衝動に駆られた。
「い、嫌だって言ったでしょ!?」
「顔は嫌だって言ってないけど」
「はぁ!?」
か、顔!?
そう言われてすぐさま顔を隠そうとするけれど、そういえば両腕は律に拘束されていて。
どれだけ力を入れてもビクともしない。


