「っ」
指先を動かした瞬間 手首を掴まれて、無理矢理引き剥がされる。
手が退いた瞬間視界に飛び込んできたのは、律の意地悪な笑顔。
その笑顔になんだか悔しさが込み上げてきて、言葉が詰まった。
「……は、はなしてよ」
「なんで」
なんでって、さっきからそればっかり!
「いいから!」
「じゃあ、さっきの質問答えてよ」
「さっきの質問?」
「俺とキスしたの嫌だったの?」
「……」
嫌じゃない……なんて、言えるわけない。
だって、恋人でもない わたしたちがキスして嫌じゃないなんて、そんなのわたしが律のこと好きって言ってるようなものだもん。
好きって気づいたのだってついさっきの事なのに、そんな告白まがいなこと出来るわけないよ。


