「りつ────」
「キスって」
「っ」
「だれに?」
「はぁ?」
「俺のせいって言ってたから、俺……に?」
「……」
なに言ってるの?
その言葉のままだけど。
っていうか、そろそろ手を離してほしいんだけど!
「律!手離して!」
「え、あ、あぁ」
何に動揺しているのか、すんなり手を離してくれた律。
わたしを掴んでいた手は、今度は自分のあごに当てられて、なにやら難しい顔で考えごとをしているようだった。
正直、この反応は思ってたのと違うというか。
なにをそんなに考えることがあるのか不思議でしかたない。


