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「衣奈(エナ)~早く食べないと遅刻するわよ~!」

「はーい!」



……はぁ。めっちゃ眠たい。律のせいで……ううん、千雪のせいで完全に寝不足だ。




あれから、グチを聞いてもらうために千雪にソッコー電話をした。


律のことをグチりまくってやろうかと思ったのに、話が逸れてなぜか過去の話になっちゃって……





『ねぇねぇ、それってさー、律くんヤキモチ妬いてるんじゃない?』


『はぁ!? や、ヤキモチって! 絶対ありえないから!!』


『え~、だってあの律くんだよ~? 衣奈が告白された途端そんなこと聞いてくるなんて、どう考えてもおかしいでしょ』


『……まぁ、それはわたしもそう思ったけど』


『ほらー』