「そうなんだ。良かったら手伝おっか?」
「え、いいよいいよ!違うクラスの高崎くんに頼むなんて……」
「大丈夫だよ。今手空いてるし」
「で、でも……」
どうしよう。手伝ってくれるって言ってるのに、しつこく断るのも悪いよね。
「じゃあ───」
「俺が手伝うからいーよ」
……え?
急にわたしと高崎くんの間に誰かが割り込んできてびっくりした。
「……律?」
よく見ると、その人は律で。
背を向けているから顔は見えないけれど、これだけ付き合いが長いと後ろ姿だけで律だと分かってしまう。
っていうか、なんで律がここにいるんだろう。


