「……律、離してよ」
「やだ」
「やだって……」
なに、その言い方。
いつもなら嫌って言うのに。
「この体勢、キツいから」
「……知らない」
「わ、わがまま言わないでよ」
「無理」
む、無理ってなに!?
口調もいつもと違うけど、わたしを見つめる目もいつもと違う気がして、なんだか強く出れない。
「無理でも離して!風邪うつるから!」
きっと寝ぼけてるんだろうけど、そんなの知らない。
グッと強く律の胸元を押して、無理矢理起き上がろうとする。
けど、起き上がれたのはほんの少しだけで。
すぐにまた捕まってしまい、しかも今度は手首じゃなく首に手を回されてしまった。


