幼なじみじゃ足りないよ。




「ちょ、律?」


とっさに手を引っ込めるけど、離してくれなくて。




「律、起きてるの?」


引っ張りながらそう問いかけるけど、反応はない。





……やっぱり寝てる、よね?



目は閉じている。けど、いくら引っ張っても離れない。


っていうか、寝てるのにこんなに力って入るものなの?



と思いながら、なんとか離そうと反対の手で律の手を剥がそうとしたとき、



「────えな」



また、名前を呼ばれた。




また寝言だろうなと思って律の顔を見ずにいると、掴まれていた手が急に引かれて。


「えっ!?なに!?」


まさか律に引っ張られるとは思っていなかったわたしは、そのまま律の胸元へとダイブした。




「……いって」



いやいやいや!それはわたしのセリフだから!!