バンッ!
「亜弥、来てんの?」
「?ああ、薫、久しぶ・・て、なんでお前っ、」
「す、すいません」
あの後、この薫さんという人に事情を話したら、なぜか私の手を引っ張って倉庫内の2階へと連れて来させられてた。
そこには総長様がまあ不機嫌な顔をされていて、
だよね。待ってろって言われてたのに、それすら守れていないんだもん
そんな私に腹立ってるんだろなぁ
というコトで「すいません」二度、謝っている次第。
「薫、手、離せ。」
ん?てっきり、私に何か言ってくるのかと思ってた、のに?なんで薫さん?
「は?なんだよ、心の狭いヤツ」
「あ?お前には言われたかねぇんだよ!」
ひ~~なんで、そんな険悪なムードなんですかぁっ?!仲良しじゃないんですかぁ??
「ちっ、だったら目ぇ離すなよ、下で絡まれてたぞ」
「ああ?」
あ、「そ、そうなんです!総長様、それをこちらの薫さんが助けてくれて、」
そうよ、この人は命の恩人なんです、だから、、
「お前が下のモンの躾が出来てねぇからだろ」
そんな暴言を吐かないでくださ~~~い
「ほぉ、自分の女も守れてねぇくせしやがって、躾が必要なのはお前の方だろが、」
「あんだと、薫、コラ、」
なぜ、そうなるんですかぁぁぁ~~~~??!
「はいはい、お前ら、いい加減うるさい、そんな話をしに来たわけじゃないだろ?亜弥」
総長様と薫さんの間に割って入って来た人、
「あ」
この人は、
あのお母様のビルの駐車場に居た・・和己さんって人と同じLALIELって暴走族の人、たしか
「大紀さん」
そうそうそんな名前、
「はぁ、なんだそういうことか、じゃ、どうする」
ん?なにが?薫さんは何かを察したようで、私の方を見てる
??
「あの場に居たんだ、大体の事は知っているんだろ?彼女。」
?大紀さんまで私を見てる。
「・・ああ。」
そう答えた総長様までもが、私の事を見て・・
当の本人だけが何の事を話してるのかがわからない。
「???」
「俺としては、彼女もちゃんと事の成り行きを知っておいた方がいいと思うけどな」
「でも、大紀さん、こいつは泉や乃野とは違うし、」
「おい、亜弥。泉はともかく、乃野まで狂暴視してんじゃねぇ」
「おい、薫、泉はともかくって失礼だろ」
「いや、それは全く。」「同感だな」
「お前らっ、」
このお三方は、何の話をしてるんだろう、泉?乃野?誰?でもなんか楽しそうだなぁ
ニコニコ
「お前の話してんだよ、ヘラヘラしてんじゃねぇ!」
「ひぃっ?!!」え?そ、うなんですかっ?え?今の会話の中でどこに私が関わってましたぁっ??
「亜弥、自分の彼女になんつー言い方、嫌われっぞぉ」
「ちっ、」
「え?あの、私、彼女じゃないですけど?」
「は?」←薫さん
「え?」←大紀さん
「あああ?」←総長様
つか、なんで、総長様が一番不機嫌モード全開なんですかっっ??!!
「亜弥、お前なんか苦労してんな」
「?」なぜに薫さんはそんな哀れみの表情を総長様に向けてるのだ?
「ちゃんと言ったのか?」
「?」何をですか?大紀さん
「ああ、言った、よな?」
「ひっ、」な、なんですか?何を言いましたっけ?
「俺の女だって、よ!」
「え」
あ、確か、塾で・・先生に
「?あれって先生対して売り言葉に買い言葉的な?感じで言っただけかと、」
先生もソレがわかってたから笑ってたんだろうし
それに、
どう考えても私なんかが、
「総長様の彼女になんてなる訳が、無い」・・なれる訳が無い。
「話と違うんじゃね?亜弥、ホントにこいつお前の彼女になったのか?」
だからなってませんって。薫さん、
「・・大紀さん、ちょっと奥の部屋借りてもいいすか」
「え、ああ。いいぞ」
「すいません」
そう言い、総長様は私の腕を掴んだ。
「っ、」
痛い、強く握られたその腕の力に私は引っ張られて奥の部屋へと連れて行かれた。
部屋に入ると、中には色んな部品?が散乱してる
総長様は背を向けたまま
「あ、の総長様?」
その問いかけと同時に握られている腕に更に強い痛みが走った
「―痛っ、」
その声は聞こえているハズなのに、一向に腕を離してくれる気配はなくて
「総長様、あの、腕、」
再度、呼び掛けてみる
「俺の、」
「ぇ?」
何?
「俺の彼女になんて、・・なる訳が無い、ってどういうイミ?」
「へ?」
あ、さっきの事?
「その・・ままのイミです。」もうこれ以上、私が総長様には不釣り合いだってコト
自覚させないでほしいのに、なんでわかってくれないの
「不釣り合いだもんな」
「ぅ!
そ、うですよっ、」く~~、も、そんな事言われなくったって、私が一番
わかってるってば!
「そっか。やっぱ
・・俺が彼氏じゃ、嫌だしな。」
そうですそうです、総長様が彼氏だなんて・・嫌、イヤ?
いやいや、なにが、「え?」
なんか今の言葉、変じゃなかった?
「お前には怖い思いばっかさせてるし、」
あ、それはそうなんですけど、
「でも、お前の事を俺の彼女だと認識している奴らが居るんだ」
「ぇ」
「だから、・・嫌だろうが、もう少しの間、我慢してくれねぇか」
「・・」
さっきから、嫌って言葉ばかり
「どうして?」
「?」
「嫌とか、我慢とか、それは私が総長様に言いたい言葉なのに、なんで総長様が私にその言葉を言ってくるんですか?」
「は?いや、それはお前が、先に言ったからだろ」
「ええ?そんな事言ってませんよ?いつ言ったんです?」
「だから、お前が俺の彼女になんて、っ、なる訳が無いっつたろ、」
うん、それは確かに言った。でも
え~~?っと、
「それって、
俺の彼女になんてなりたくねってコトだろ」
「・・へ?」
ど、こで?
どこでそうなってしまった?
そうじゃない、
え?もしかして私が言葉を間違えた?
「やっぱ嫌だろな・・俺じゃあ」
「!!」
え~~~??
そ、総長様、変だよ、なんなのその言葉は、
いつもの王様ぶりはどこへいったの?
「あのぉ、す、いません」
「いい、当然のことだ」
そう言って掴んでた腕を離された。
「いえ、そうじゃなくて・・」
「?」
「私が言いたかったのは、―」
私は総長様が誤解しているであろう『俺の彼女になんてなる訳が無い』の本当のイミを話した。それは、『なる』ではなく『なれる』わけがないって、そういうイミで言ったコト、、全てがハイスペックな総長様に比べて私は、何も持ってなくて、そんな私が彼女だなんて到底、釣り合わないってコト、
だから、
私が総長様の事が嫌とか、そんな恐れ多いコトなんて、微塵も思ったことも、考えたことも無い、って事を
「・・」
うっわ~~無言だよ~~目も点になってるよ~~~~
はぁぁ~し、しまった、しくった、言わない方が良かった
ただでさえなんも持ってない上に言動までもが足りない私にきっと
呆れてる~っ
「ホント、すいま・・う//!」
ん「っ//」
なに?
総長様のキレイな顔がドアップで目の前・・に?
ぅ、う?口に、何か・・が
「—――ぁ////」
「目ぐらい閉じろよ、やりづれぇな」
その言葉と同時に離れた唇
「ぶはっ」はぁはぁ、
~~~~///い、今、も、しかして
き、キスされたっ??!
「なんでっ//?!」
「あ?なんでだぁ?」
「ひっ!」
いつもの総長様節に戻ってる?!
「ち、紛らわしい言い方しやがって、」
「へ?」
「・・焦っただろ、が」
「え?」
首に手をあて俯いてる総長様、その顔は
拗ねてるような?
でも、
なんでそんな表情をしてるのか私にはわからなくて
それに、
なんで今キスをされたのかも
「わかんない」
「あ?」
わからないことだらけ。
病院じゃなくて、ここに来たコトも、大紀さん達と何の話をしてるのかも、
ううん、それ以前に、あの日、なんで先生を車に押し付けていたのか、なんで塾を辞めろとか、塾なんて通わなくったって頭いいのにわざわざ入校したのか、
今のこの状況でさえも
「何もわかんない、」
「いい加減、わかれよ」
「だから、何を、」
「くそ、」
「く・・そ?」
ダンッ!
「わっ!」
いきなり壁に押し付けられた
頭上には総長様の顔、私の顔の両脇には腕。
こ、これはっ、この体勢はぁっ
いわゆる・・
壁ドン?!!
私が、壁ドンされてる?可愛い子にしか許されない(←またもや偏見)その壁ドンをっ?!
いやいやいや、これはなにかの間違いだよっ、
壁ドンに見せかけて、実は何か恐ろしいコトをされるんだよぉ
「っん」
そんな私の予想とは違って、降ってきたのは鉄拳でも、暴言でもなく、
金色の髪・・で。
やわらかな感触がおでこに伝わる
同時に近距離から私の視界を捕らえてくる甘々で綺麗な瞳
はぁ///死にそ
それなのに、もうこの時点でノックダウンされてるのに
「俺の女になれ」
トドメを刺された。



