「美玖!どういうことなの!?勝手に人の家に厄介になるなんて!」

久しぶりにあったお母さんは、出ていったときより老けた気がした。

「お母さん…!どこいってたの?」

「質問に答えなさい!どういうことなのよ?」

お母さんが何故怒っているのかがわからない。

突然帰ってきて、母親面?

バカにしないでよ!

「お母さんには関係ないでしょ!もう行くから」

「待ちなさい!」

ガシッと手首を掴まれ、お母さんの爪が手首に食い込む。

「痛いっ!離してよ!」

目に涙が滲むけれど、我慢してお母さんを睨みつける。

するとお母さんはニコリと穏やかな顔になった。

「お母さんと一緒に帰りましょう?」