今宵、君と、あの場所で。

「これに乗って待ってて。絶対に外に出ないでね。俺はちょっと向こうに行ってくるから」

「はい」

そうだよね、不良がぞろぞろいるんだもん、仮の彼女でも心配なのかな?

──コンコン

「誰?」

窓を開けて聞く。

「うわ、ほんとにいるじゃん。ねぇ、ちょっと話さない?流星さんについてとか」

「知ってるんですか?」

「ああ、まぁな」

そうなんだ。ちょっとだけならいいかな?

「ありがとうございます。ひとりで不安だったんです。5分ほどで良ければ」

私は何も考えずについて行ってしまった。

この後、何が起きるかも考えずに──