いつもの通り車に乗せられて、連れて行かれたのは。

「何…、ここ…」

大きな倉庫のようなところだった。

「『凰雅』の本部だよ」

ん…?凰雅…って、菜奈ちゃんたちが言ってた?

「知らない感じ?」

「いや、暴走族でしたっけ?」

「そうそう。ここが中心になってるんだよ」

「そうなんですね、それでなんで私がここに」

そうだよ、そこが一番問題。

普通に生きていれば、関わることもないような世界だよ?

「いや、ちょっと紹介したい人がいてね」

「暴走族にですか!?」

「まぁ。暴走族って言っても、正統派だし、ねぇ」