「─くっ!美玖っ!ちょっと!」

「ん?何よ鈴珠?」

「茉菜さんが呼んでるよ!」

茉菜…あ、さっきの花火大会の話の。

「美玖さん!一緒に花火大会行きませんか?」

「わ、私?!」

「はい!一緒に来てくれたら嬉しいな、って」

上目遣いが可愛い。

流石はクラス1の美少女だけある。

「ちょっと考えさせて?」

曖昧な答えを返し、その場を凌ぐ。

「もちろんです!」

満面の笑みで返してくれた。


と、その時だった。


───きゃぁぁぁあああ

女子の黄色い悲鳴が響き渡った。