「できましたよー」

待っている間にリリと遊んでいた流星さん。

「わ、美味しそう。俺、ハンバーグ好きなんだよね〜」

今にもほっぺが落ちそうなくらいに顔を緩める流星さんが、すごくかわいい…

「それなら良かったです!たくさんあるので、食べていってください」

「あはは、ありがと」

「そういえば、犬好きなんですか?」

「そうなんだよ。特に大型犬が好きで、昔飼ってたんだよね」

「へ〜!流星さんに飼われていたなんて、幸せだったんだろうなぁ〜」

「嬉しい事言ってくれるね〜」

そんなふうにニコニコと会話をしながら食事をしていると。



──ガチャッ


「ただいま。ねーちゃ─」

「零、おかえり。…あ、これは…」

「男連れ込んでたなら早く言ってよ。久しぶりに帰ってきたらねーちゃんと男がイチャイチャしてるとかサイアク」

「あ、待って…」

リビングから出て、自分の部屋に戻ろうとする零に、黙ってみていた流星さんが話しかける。

「……零くん、はじめまして。勝手にお邪魔してごめんね。ご飯食べてすぐ帰るから、一緒に食事しない?」

突然の誘いに、呆然とする零。お腹は空いていたのか、渋々席につく。

「今日の飯何?」

「ハンバーグだよ。零好きでしょ?」

「好きじゃねーし」

知られていたのが恥ずかしかったのか、ぶっきらぼうに答える。

食べ始めると、流星さんと話しかける零。

「なぁ、あんたねーちゃんの彼氏?」

なんかいきなり深いとこをついてくる零。

「あ、ちが─」

「ああ、そうだよ。本郷流星です。」

「は、本郷流星ってあの―」

「零くんちょっといい?」

連れ立って廊下に出ていった。