結果、俺は反動した姿を見られたと思うと恥ずかしくて、「ねーよ」と言って、走ってとうかから逃げた。顔が熱いのがわかる。とうかの奴を可愛いとは思ったが好きという感情が芽生えたわけでもない。ただ美人だし見た目に対して可愛らしいところがあると思っただけで…………何を考えているんだと頭を振って走る速度をさらにあげる。

 学校から少し離れた公園にたどり着いて、自販機でジュースを買った。適当にとうかから逃げたのでここが何処の公園かもよくわかっていない。ベンチに腰を下ろした俺は思うのだった。
 高校に入学して同級生と会話をしたのが初めてだったのではないかと。