ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

「ちなみに、その責任者が私ね?」



里紗先輩が意地悪く微笑む。

完全にホームルームに参加していなかったことがバレた。

サボっていたわけじゃないんだけど、申し訳なく感じる。

実際、話を聞いていなかった私が悪いんだけど。



「ミスコン・ミスターコンとは違うんですね……?」

「うちの学校はベストカップルのほうが盛り上がるみたい。だから、今年から本格的に力を入れているの」

「そ、そうなんですね……」 



里紗先輩の言葉に苦笑する私。

そんなすごいコンテストの代表に私が選ばれるなんて。

奏多先輩はどんなコンテストにも選ばれそうだけど。


なんだか、教室に戻りたくなってきた。

そう思った自分に、一番自分がびっくりしている。

だって、今まで教室にいることが辛かったのに教室に戻りたいなんて。

今だったら、私をクラスメイトとしてみんなが受け入れてくれるんじゃないかって、そんな淡い期待をしてしまう。