ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

「ご、ごごごめんっ！　邪魔した！」



『邪魔した！』と言っているけれど、その場を立ち去らない颯汰先輩に奏多先輩がため息をつく。



「邪魔したと思うなら、先に教室戻っていろよ」

「いや、2人のことが心配でっ」

「心配してくれているのは、ありがたいけど」



テンポの良いやりとり。

そんな2人を見て思わず笑ってしまう。

クスクス、と私が笑っていると。



「芽衣っ！」



閉じていた屋上の扉がものすごいスピードで開く。

扉の前に立っていた颯汰先輩は、間一髪でそれをかわしたけれど。

かわしていなかったら、扉に弾き飛ばされるところだった。



「里紗先輩……」



扉の前で息を切らしている里紗先輩。

里紗先輩と目が合った瞬間、里紗先輩は思い切り私に抱き着く。