ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

「私はっ、大好きです!」

「俺も。……大好きだよ」



自然と目をつむる。

奏多先輩の顔が近づいているのが分かる。


……キス、するんだ。

ドキドキと心臓がうるさい。

うるさいけど、うるさいままでもいいのかな、って思ってしまう自分がいる。



「……芽衣」



奏多先輩の声が近い。

近いから余計ドキドキする。

奏多先輩が欲しい。

そう思ってしまう私は欲張りですか……?


奏多先輩の唇が触れる。

そう思った瞬間。



「芽衣ちゃんっ! 奏多!」



屋上の扉が勢いよく開き、私たちは思わず離れる。

び、びっくりしたぁ……。


屋上の扉の前に立っていたのは、息を切らした颯汰先輩。

颯汰先輩は目を見開いていて。

そして、どんどんと顔を赤く染めた。