それから私たちは、作業途中の衣装などを片付けて教室を出た。

隣を見れば奏多先輩がいる。

すっかり暗くなってしまった、この廊下も、奏多先輩がいれば怖くなんてない。

むしろ、安心する。


奏多先輩の隣を歩いている私。

こんなに素敵な先輩が私の彼氏……、でいいのかな?


ん?

あれ?

私たちって、”彼氏彼女”なのかな?

分からない……。



「どうした?」



私が黙ってしまったからなのか、奏多先輩は不思議そうに私の顔を覗き込む。

こんな質問、してもいいのだろうか。


でも。

知りたい。

聞きたい。