ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

奏多先輩の気持ちが。

温度が。

伝わってくる。


一度止まった涙が、再びあふれだす。


夢じゃないよね?

奏多先輩が私を好きって、嘘じゃないよね?

本当だよね……?



「好きじゃなかったら、家になんて呼ばない」



……うん。



「好きじゃなかったら、わざわざ教室まで来ない」



……うん。



「好きだから、好きって伝えたい」



奏多先輩の感情が心に流れ込んでくる。

私も。

私も伝えたい。



「私も。……奏多先輩のこと、ずっと前から好きでした」



視線と視線が絡み合う。

奏多先輩の手が私の頭へ伸びてくる。

そのまま頭を撫でてくれる。


とても優しい手で。

とても優しい触れ方で。

とても優しい微笑みで。


幸せが大きすぎて、これが現実だとは思えないくらい幸せ。