ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

リビングへつながるドアを開けて、奏多先輩の様子を見る。

奏多先輩は、パソコンの前の椅子に座っていた。

Wi-Fiが直っていないことを察知する。

奏多先輩はピリピリしているところを一生懸命、私に見せないようにしている気がする。


だから、私には背を向けたまま。

顔を合わせてくれない。


私はスーパーの袋から、ミルクティーと抹茶ラテを取り出す。

冷えている飲み物。

その2つを持って奏多先輩に近寄る。


私に気づいているのかいないのか。

そんな奏多先輩の頬に、ミルクティーをピタッとくっつけた。

ビクッと振り返る奏多先輩。

ようやく見てくれた。



「Wi-Fi、どうですか?」

「……直らないね」



そっか。

やっぱり直らないのか。

奏多先輩が申し訳なさそうな顔をしている。

そんなときこそ、ミルクティーたちの出番だ!