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「ちょっと、ちょっと聞いたわよ芹花!!昨日公園でイケメンと抱きしめ合ってたって?いつ彼氏が出来たのよ」
そう言ってきたのは親友の愛瑠(める)だった。
うそ……誰かに見られてた?
昼間の公園で男女が抱きしめ合っていれば目立つ。しかもそれが大学の近くの公園となれば誰かが見ているのは当たり前だ。
「愛瑠、聞いてこれには訳があるの」
「どんな訳があるわけ?」
「それはその……凰雅さんはその……」
「オウガさんて言うの?キャーー!!セリカとオウガ、もう運命じゃん!!」
興奮する親友の言葉に顔を真っ赤にする芹花。
どうしよう前世の記憶が断片的ではあるが、戻ったとか言ったら愛瑠もっと興奮しそうだからもう少し黙ってよう。
「それで?凰雅さんは何をしている人なの?学生?社会人?」
「…………」
あれ?
そういえば私は何も知らない。
固まる芹花に愛瑠があきれたように溜め息を付いていた。