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 それからは毎日のようにオウガはせっせとセリカに食事を運んだ。初めこそ警戒していたが今ではオウガの運んでくる食事を楽しみにしている様子だった。

「セリカ様今日はチェリーパイですよ」

 オウガはそれを一口食べるとセリカに手渡した。

 んーー?

 儀式化しているが本当にこれは良いものなのか?

 チラリとオウガに視線を向けると、チェリーパイのジャムが口の端に付いてしまったらしく、親指と舌を使って舐めとっている。

 ひえーー!!何でだろう……。

 なにか……、なんだか……。

 エッチな感じするーー!!

 こっちを見ながらペロってしないで!!

 セリカは手渡されたチェリーパイをハムハムと口いっぱいに頬張りながら悶絶した。