「彩咲(あやさ)、ちょっといい?」 「アンちゃん?どしたの」 「ここだとちょっとアレだからこっち……」 私が次の授業の準備をしていると、仲良しのアンちゃんが私の席までトコトコと来て、私のセーターの袖を引っ張りながら人気のない階段の踊り場にに連れ出した。 「実はさ、彼氏ができまして……」 「え⁈ほんとに!おめでとうだよ〜!」 友達に彼氏ができた。 そんなの喜ばしいことじゃないか。