離してよ、牙城くん。



うなだれてる牙城くん。


そんなこと聞いてくる時点で、またしようとしてるのはバレバレで。




そんな悲しそうな姿を見ていたら、こっちも調子が狂うって話。




「牙城くん」


「……なにももちゃん」



「内緒で撮らなきゃ、いいんだよ……?」


頼まれたら、恥ずかしいけど良いよって言うもん。




「……え、それって任意なら連写してもいいってこと?」




「ん?なんで連写する前提なの?!」




なんでそうなるかな?!


もっと、お互い歩み寄ろうとしようよ……!




思わず叫ぶと、牙城くんはあからさまに残念そうな反応をするもんだから「やっぱいまのなし!」と訂正してあげた。



そしたら、ほら、牙城くん大慌て。





「百々ちゃーんいじわる言わないで……、」


「だったら、妥協も大切って理解してよっ」




「はあーい……」