相手が、百々だと知ったときは、さすがに参ったけれど、百々がナギを支えてくれると信じていたから辛くはなかった。



だれかは、ナギは、わたしの代わりに百々を選んだんだと言っていたけれど。

わたしはぜったいそうではないと、確信していたの。




……だって、百々は、わたしとはぜんぜん違うのだから。





双子で、似ているのは外見だけ。


そもそも、ナギがそんなことで女の子を選ぶ人間じゃないということは、元カノのくせに立派にわかっていたんだ。




ナギにも、祥華にも……百々にも。


みんなの心に傷を作り、辛くさせたのは、わたしだ。





百々が【相楽】に女狩りされそうなときだって、えみと連絡を取って、状況を把握し、バレないように指示を出していた。