離してよ、牙城くん。




俺にも教えてよ、と微笑む彼に、わたしは完全にノックアウト。


それからは、毎夜会うようになって……、途端に仲良くなった。





あまり家族の仲が良くないおかげで、夜の世界に入り浸るナギの寂しさをいっしょに埋めたり。


わたしが不良になった理由となる目的を果たしたあと、たくさんいろいろなことを話したり。




……それこそ、お互いがいないといけない存在になり、夜、ナギと会えるのがいちばんの楽しみになっていた。



だけど、その頃から、……家族との溝が出来始めたんだ。





「……七々ちゃん、最近、夜どこに行ってるの……?」





ナギと会うようになってから、ちょうど2週間後。


深刻そうな顔をした百々に呼び止められ、問いかけられた。





わたしがいつも家を出る時間帯は、真夜中だ。


お母さんはほぼ夜勤でいないから、バレるとしたら百々だ……と注意を払っていたけれど、あまり意味はなかったようで。