離してよ、牙城くん。





熱くて甘い牙城くんの噛み痕が、じんじんと身体中を侵食していく。




真っ赤になってうつむくわたし。


牙城くんに至っては、マイペースにあくびをしている。





それでも、「こんな百々ちゃんほかの奴に見られたくない」とかなんとか言って、わたしの顔を自分のお腹に押しつけた。


牙城くん、案外力強いんだ……。




お腹だって、腹筋が割れているようで硬いもの。




華奢で、モデルさんみたいにすらっとしているのに、肩幅は厚くて。

欠点なんて見つからない、それが牙城くんだ。




なんだか考えてることが……、変態みたいだ。


牙城くんに心のなかで謝りつつ、彼に身を委ねる。






「えー、その様子だと、牙城と朝倉さんって付き合ってんの?」